かっこよくない業界

ハンガーの出荷作業の時には、Wildberryが事務所で使っている平たい台車を持って行きました。
これに段ボールがちょうど二つ並べて載せることができます。
そして、5段ほど並べたらいっぺんに10箱の段ボールを運ぶことができます。
10箱載せた段ボールのタワーは、私の身長よりも高かったです。

効率よく作業を進めるためにどうしたらいいか?
何が必要か?
色々考えながら準備をしていたせいか、
出荷作業が全て終わったにも関わらず、
寝ている時に「出荷のシミュレーション」を考えている夢を見ます。

そしてはっと目が覚めて
「もう終わったんだ・・・。」と認識してほっとします。
昨日の出勤時のオガワです。
顔がまだ絶賛疲れているのがよくわかります。(目が開いてない)
全身筋肉痛が抜けなくて老いを痛感しましたよ。
東京は昨日から夏のような陽気です。
あれ?梅雨はどこ行っちゃったのかな?っていう感じです。
部屋着のまんま出かけてるんじゃないだろうな?
答えは、イエスです。(笑)

コロナからこっち、「出かけるからおしゃれしなくちゃ」って思うのをやめてしまいました。
帽子と靴だけ新品で買ったもので、
スカートは自作、
Tシャツとバッグは古着屋さんで購入したものです。
Tシャツは髪の毛で隠れて見えませんが
ミッキーがマイケルジャクソンの「スムースクリミナル」の斜め45度ダンスをしているグラフィックです。

これを着たら頭の中で
「デケデンデデデンデン・デケデンデン・デケデンデン〜デン!」
というイントロのリズムが頭の中をぐるぐるします。

12年前に作られたTシャツなので、サイズ感が12年前です(笑)
当時チビT流行ってたもんな〜(笑)。
まだかろうじて着れるので着ます(笑)。
さてさて、出荷当日のことをもう少し書こうかな?と思いますよ。

事務所に入って久しぶりにF先輩とお会いして、すごく嬉しかったです。
元々若白髪体質だったみたいで、
ずっとかなり明るめの茶色に髪の毛を染めていたのですが、
「お金もったいないから染めるのやめた。」と言っていたF先輩は
今はほぼ全白髪でした。
最後に会ってから8年も経っているのでその分歳をとっているのは当然のこととして、
それでも当時のままのF先輩で、すごく嬉しくなりました。

童顔なので若くみられがちでしたが、
白髪頭の方が年相応の重厚感が感じられて、そのほうが良いのでは?と思いましたよ。

作業終わりのお疲れさん会では、
「今だからいうけどさ」という暴露話に花が咲きました。

当時の社員の中で私が頻繁に社長と非常に激しくぶつかっていたのですが、
その様子を見てF先輩は
「自分の気持ちを代弁してくれているみたいなように感じた。」
と言っていました。
あと
「そこまでまっすぐに向かっていけることが羨ましかった。」
とも言っていました。

そうだったのか〜〜〜〜。

何かトラブルなどが発生して困っていたらいつも助けてくれていたのはF先輩でした。

当時の社長はまだ元気だったのでかなりワンマンでわがままで
怒ったら
ものは投げるわお茶はぶちかますわ商談室のハンガーはぶちまけるわ
本当に大変でした。

F先輩は社長がもっともっと若くて元気だった頃からの付き合いなので、
もっと大変だったのではないかな?と思います。

「俺が運転しててな、社長が助手席に座ってたんやけど、
社長ダッシュボードの上に足乗っけて座席倒しててん。
で、気に入らないことがあったみたいで、ダッシュボード蹴って壊れたこともあったんやで。社長なんかな、生まれも育ちも岸和田の、ほぼこれ(`_´メ) やからな。」
(実際に地元の友達に本職で結構立場が上の(`_´メ) の人がいるみたいです)
なんて話を肴に大笑いしながら飲みましたよ。

事務所に帰ってから「もう少しだけ飲み直そうか」ということで
事務所に保管してあるお酒をみんなで少しずつ分けながら飲んでお話しした内容は
主に繊維業界及びアパレル業界の闇の件、
そしてファストファッション問題についてでした。

「安くないと売れない」という呪縛、
そして最近の若いデザイナー及び若い消費者が
「生地を知らない」「洋服を知らない」「ユニクロしか知らない」という現状。

私は商談の現場を離れて久しいので
ブログで発信している内容はまだ軽い方だな。と思いました。

現役でリアルに今もアパレルの生産の現場でやっている人たちの生の言葉は
もっともっと数倍も重量感があるなと思いましたよ。

それをちゃんと理解して正確に発信するのはとても大事なことだよなあと思うので、
これからもアパレルの闇系の話題はおいおい発信して行こうと思っていますよ。


ところで。

Wildberryの綿麻ワッフルがちょっと遅れているみたいです。
あと、6重ガーゼも。

F先輩が工場の社長に進行状況を確認するために電話をかけたら
何やらものっすごく機嫌が悪かったみたいで、
「そんなもんやってみなわかれへんやろ!」という感じで荒ぶっていたみたいです。

「な・・・何があったん?」と私
「わかれへん・・・。まあ、泉州の男やから、元々気性の荒さは持ってたとしても不思議ちゃうわなあ。」とF先輩。

どうも難航しているのは6重ガーゼの方らしく、
「ワッフルの方はまだマシで、うまくすれば今月中に出してもらえそうなんやけど、
6重ガーゼの方はひょっとしたら月跨いでしまうかもしれへんねん。ごめんな。」
と言いわれました。

そんなわけで、ワッフルの再入荷、少し遅れてしまいそうです。
本来だったら木曜日か金曜日には出荷されてたんじゃないかなと思うのですが、
出荷明細が来ていません。
おそらくまだ加工場にも入っていないんじゃないかなあ?と思います。

納期遅れをすると「責められて金銭的な責任を問われる」というトラウマというか恐怖心が先に立ってしまうのではないかな?と思います。

私自身もOEMをやっていた頃に、若いアシスタントデザイナーさんに
「納期遅れしたんだからまけなさいよ!」とキツくキツく言われたことがありました。
それを生産者さんの方に「こんなこと言われてしまったんだよね・・・。」
と相談しましたら
「僕が納期に関してうっかりミスしてしまったのは謝ったじゃん。
でももうスペースいっぱいだし、これから急げって言われても無理だし、
原材料費とか稼働するための人件費とか光熱費とか考えたら、
こんな小ロットでこんなに薄利でやっているのにさらに値下げなんて言われたら作るメリットが一切ないからこの製品作ること自体やめる!」とキレられました。

実際に工場さんが生産開始時期を見誤っていたことが判明した時点で
発注元に、「すみません、こういう事情で納期が遅れてしまいます。」とは先に報告してありました。

「そうですよね・・・同感です。こんなに何度も打ち合わせして一緒に考えてやっと良いものができて本番って時に、これは困りますよね。」と私
「そもそもその企画の人、自分で何も企画してないじゃん。柄も糸遣いも全部小川さんが考えて手配したわけでしょ?悔しくないの?それにさ、そういう無茶苦茶いう発注者からは、小川さんが我々を守ってくれる立場になってくれないとこの先もずっと続けていくことなんてできないよ?」と工場さん。

・・・。
わかります。


生地も知らない、パターンも知らない、縫製も知らない、糸のことも知らない、インチもゲージも知らない。
で、
雑誌の切り抜きをコラージュしたものを見せてきて
「こんな感じのものを作ってよ。」と丸投げすればそれなりのものが出来上がってくるに違いない。
「だってプロでしょ?」

「自分は色指定だけ考えればそれでオッケー。」

そんな安易な考え方のアパレルブランドさんが今はとっても増えています。

で、
何かあったら「ペナルティ!賠償!責任!」と鬼の首を取ったみたいに言う。

これは私が実際に経験したことで
脚色は一切していません。

もうね、
関わっている側も病みますよ。






え〜。
社長は派手好きなので服装は派手気味ですが

今回の出荷を手伝ってくれたデザイナーさんたちは
「良い生地の服」は着ていても
決して華やかでも派手でもありませんでした。

実はね、今回の出荷にあたって
やっさんが「何着てったら良いかなあ?」と私に相談して来ました。
多分、アパレルの中心の人たちばっかりの中に飛び込むから、
なんかお洋服考えた方がいいのかな?と思ったのかもしれないなあと思いました。
私は何も言いませんでした。

私自身もグレーのTシャツに26パンツにサンダルという、
めちゃくちゃ普段着で行きました。

実はね
ちゃんとモノづくりを知っているレジェンドのデザイナーさんって
あんまり着飾らないんです。
すっごくシンプルでそっけない服装をしています。

彼ら、彼女らはものづくりが好きなだけで、
自分が着飾って他者を威圧したいわけでは決してないのだと思います。
なので、
派手でもなく華やかでもなく、
他者を威圧したり見下したり、みたいなマウント的な行為とは全く縁がありません。


今回の出荷作業の時もそうでした。
質はいいけど、他者を威圧する何かしらのような華やかな服装では決してありませんでした。

ぱっと見、すっごい実績を積み上げているレジェンドのデザイナーさんには
全然見えないと思います。

人間性もものすごく「素」で、本当に普通の人です。
生地や服やものづくりが大好きな普通の人。っていう感じです。
なので、私や、Wildberryのお客様と同じです。

それは普段の商談の時もそうでした。

逆に自分の実力に自信がなかったりモノづくりへの情熱が薄かったり、学ぼうと思う気持ちがそんなに強くない人ほど、
派手だったりトレンド一辺倒の服装に身を固める傾向が強いような気がしました。

今回のハンガーの里親さま募集に関して
「私なんかが・・・。」的なことをおっしゃるお客様がかなり多かったのですが
そんなこと、全然ありません。
興味があったら気軽に手をあげて欲しいなあと思っていました。

「私、生地には詳しくないし」と思われるのは、
接する機会がなかっただけの事だと思います。

その機会を奪っているのはファストファッション市場なんじゃないかな〜と思います。

東京はまだたくさんのお店がありますが
地方は
チェーン店の超大手のお店しかないですもんね。

私自身も北海道の旭川の田舎とか、
和歌山県の橋本市の田舎とか
奈良の香芝の田舎に住んでいたのでとてもよく理解しています。

欲しいけど、ない。手に入らない。
だから作ろう。
ってなったのが始まりでしたが。(笑)

テキスタイルとか、アパレルとかそういう業界って
華やかでキラキラしていてかっこいい業界って思われがちだと思います。

私の認識なのですが
ものづくりに対して真摯に向き合っている人って
意外と地味で本質を生きていて、いつも素のままで、
本当に普通の人っていう認識です。

逆にね、
かっこつけている人を見たら
「あら、かっこ悪いわ。」と思ってしまうようになりました。
ひねくれるにも程がありますね。
ハンガーの到着後の感想、続々届いています。
ありがとうございます。
全て社長に報告しています。

また、もし作品に仕立てられた場合は、
メールでもインスタでもBBSでもいいので
見せてくださいね。
それらも全部社長に報告します。

もちろん、
「眺めて楽しみますよ。」でも全然良いです。
絶対に使い切らなくちゃいけないというわけではないので。
もちろん、気に入らない生地に関してはウエスなどにしていただいても全然大丈夫です。

私たちにとって価値があると思うものでも、
好みに合わないとそうでもないなんてことは往往にして起こりうることなので。
これもある意味ガチャですね。

私は主に封をして送り状を貼ることをメインにしておりましたが、
自分でピックアップする際は
「あ、これ可愛い。」
「あ、これ良いじゃん。」
「おお、いいなあ。」
といちいちぶつぶつと独り言を言いながらピックアップしていましたよ。

投稿者: wildberryshopblog

Wildberryという生地のネットショップの店主です。

かっこよくない業界」に2件のコメントがあります

  1. こんにちは
    昨日無事に宝箱が到着しました。
    今頭の中で何に仕立てようか妄想が渦巻いていて楽しいです!
    素敵な品ばかりで着分欲しくなる物が多々あります。
    こんな歴史や想いの詰まった貴重な物を分けていただきありがとうございます。

    またルールを理解しておらず、何度もご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

    お見せできる物が仕上がるように楽しんで作りたいと思います。

    いいね

    1. 太田さまコメントありがとうございます。
      無事にお手元に届いたようで安心しました。
      福山通運さんは宅急便よりも少しだけお届けにお時間がかかるみたいですね。

      「何を作ろうかな?」と考える時間って本当に至福のときですよね。
      ゆっくりのんびりと楽しんでくださいね。

      いいね

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