色々。

ここ最近のブログの内容を読み返してみたら、
あまりにもダークでヘビーで気分が暗くなってしまいました。

でも事実だしなあ・・・。
その業界の中にいると
「ダークで当たり前」みたいな感覚になってしまって麻痺してしまうというのはありますよね。

アパレル業界の、人員を安く使い捨てるという行為は別に海外工場に限ったことではなく、
実は日本国内でも普通に起きていることでした。

今はコロナでね、
日本国内の海外の技能実習生が祖国に帰ってしまったので
今は日本人スタッフばっかりで回している工場がとても多いみたいですが。

少し前までは、
技能実習生制度は繊維及びアパレル業界ではとても一般的な制度で、
いわゆる海外の
貧しくて技術がまだ発展していない国から
「技術を学ばせてあげる。その代わり、報酬は少ないよ。」
という制度でした。

繊維やアパレル業界内だけで言えば、
技能実習生を受け入れる工場では、寮を完備して、生活するために困らない環境を整えてあげていました。
そして6畳ぐらいのワンルームに2〜3人を住まわせて
食事は自炊させているところが多かったように思います。
田舎でスーパーに行くのが困難な地域などでは食事を提供する会社もあったみたいです。

んで、
そういう福利厚生を整えた上で実習生を受け入れて
長時間、低賃金で働かせるんです。

「技術を覚えさせてあげているんだ。」という名目の上で。

もちろん人道的な待遇をしていた工場もあります。
でもそういう工場は、大体「ハイブランド」を請けている「ハイスペック工場」で
いわゆる「値段が通る」工場ばかりでした。

実習生は安く使えるということで、
各種工場では結構積極的に実習生を受け入れていました。
日本人スタッフがほとんどいないような工場もありました。

これは縫製工場もそうだったし、
小規模じゃない、まあまあ大きめの染工場でもよくある話でした。

もちろん、オットのやっさんの元の職場であるホテルでも、
「技能実習生」という名目で外国人のスタッフが結構いました。


四国の、
とある縫製工場では
インドネシアからの女性技能実習生を受け入れていました。

色々な、ハイブランドの縫製を請け負っていました。

ヨージヤマモトとか、ロンハーマンとか、他にも高価格帯のブランドを、色々、色々。

その縫製工場の社長さんが
「うちは女の子たち(実習生)が忙しすぎて熱を出したら、休ませてあげるんだよ。かなり良心的な工場なんだよ。だから女の子たちは実習期間が終わって祖国に帰っても、日本のお父さんお母さんと言ってその後も手紙をくれたりするんだよ。」
と言っていました。

「ヘ〜そうなんですね。」
と普通の顔して受け答えしていましたが、
「熱出しても働かせるんだ、普通は・・・。それが業界の常識になっているんだ。」
と思いました。
「実習生」って、技術を身につけにきている人たちなので、
日本国内の労働基準法の範囲に当てはまらないんですね。

なので、「安く使える」ということで日本国内の工場では実習生を山のように使いがちでした。
日本人スタッフは労働基準法に守られているので、
賃金のベースが高いのだそうです。
実習生は住み込みするための寮を用意してあげたとしても、日本人スタッフを雇うよりもずっと安く使えたのだそうです。

でもそんな実習生たち、
安く使われながらも、祖国の家族のために仕送りをしていたのだそうです。
家族のために仕送りをするために、
労基の範囲を超えるぐらいの長時間の労働に対しても文句も言わずに健気に一生懸命仕事をしていたのだそうです。

熱を出しても「いや大丈夫です、がんばります。」という実習生もたくさんいたのだそうです。
祖国の家族に仕送りをするために。

それに対して工場の社長は
「それで使い物にならなくなって祖国に返すようなことになったら
そっちの方がお金もかかるし生産効率が下がるからね。だからうちはよその工場よりも実習生たちに優しくしてあげてるんだよ。」
と誇らしげににっこりしながら言っていました。



実習生は安く使って当然。

という常識が、日本国内の繊維及びアパレル産業で浸透しているんだな・・・。
なんだか丁稚奉公みたいだな・・・。

と思いました。

日常的にね、
「研修生制度と実習生制度を使えば最大5年は安く使える」という文言は、
非常に頻繁に耳にしていました。

でもね、
そんな風に安く使い倒した研修生や実習生が、
持ち帰った技術やスキルで本国の産業を盛り上げ、
特にアパレル産業では今は日本は中国に敵わないぐらいになってしまいました。

目先の利益のために後々自分たちの首を絞めるようなことをしてしまったというわけです。

実際に世界中のハイブランドは今は中国の工場に仕事を依頼します。
今となっては中国特に上海は高すぎて発注するメリットがない、とまで言われるようになりました。
要するに、技術面でも資金(機械や設備)面でも追い抜かれてしまったということなんじゃないかなと思います。

15〜20年ぐらい前は世界中のハイブランドの生地及びお洋服を作るのは日本だったのにね。

少し長いスパンでものを見たら、こうなってしまうことは容易に想像できたはずなんじゃないかなと思います。

目先の利益(安く使って少しでも利益率を上げる)にばっかり気を取られて、
長いスパン、広い視野で物事や経済を見渡すことができたら、ひょっとしたら今の現状ではなかったんじゃないかなと思います。



消費税が5%から8%に上がった時に、
食料品とか生活用品を海外で生産する安いものを求める傾向がものすごく増えました。
そのため、
日本の大企業はますます生産拠点を海外に求めました。
海外に工場を増やし、
海外に生産拠点を増やし、
その結果、国内の産業がどんどん潰れるという状況が起き始めました。

消費税が8%になった時に
とある経済学者の先生が
「こんな状況だからこそ我々は国産のものを買って、国内の経済を守る必要があります。」
と言っていました。
「税支出が増えて相対的収入(使えるお金)が減るからといって少しでも安い海外生産品を買い漁るようになったら、国内の産業が低迷してしまう。そうしたら『家計を守るための行為』のつもりで行った自分の旦那の給料をさらに減らす結果につながってしまう。」
と。

「内需が減ってしまったら国内の産業が経営難や倒産に追いやられて、結果国内の景気がますます悪くなってしまう。」
と。

そうか〜。なるほどな〜。
ぐらいに思っていましたら
後になって振り返ってみたら
いやそうだったね。
今となっては国内の工場はどんどん倒産または廃業してしまっているようです。

中国での生産コストが上がって、原油価格の高騰によって輸送費も高くなってしまっているので、
今は中国などの近隣諸国で製品の生産をする経済的メリットがなくなってしまいました。

それなら小ロットでもクイックに対応してくれる国内工場を利用しよう、
と方向転換をする会社が増えました。
というか国内のほとんど全てのアパレルブランドがそうなりました。

ですが、あまたのアパレルブランドが、かつて安い生産工賃を求めて海外生産に依存するようになったおかげで、
国内の縫製工場は人員削減や廃業を余儀なくされました。

その上、国内工場でも、技能実習生に対するひどい仕打ちのため、
日本の技能実習生になりたがる人が激減している上にさらに、
コロナです。
海外からの技能実習生の受け入れは現状ほぼ不可能な状況なので、
縫製工場のスタッフさんはほぼ全員日本人です。
その上、たくさんの縫製工場さんが廃業した後ですので、
工場の数がものすごく減っています。

そんな状況に「やっぱり国産がいいや。」と言って数多のブランドが国内生産に切り替えています。

正直、今は、洋服の生産に関わる工場、みんなパンパンどころかキャパオーバーです。
少し前に聞いた話では、
1ヶ月半〜2ヶ月の納期遅れは当たり前みたいになっているみたいです。

春夏物の展示会を行って、量産を受注して、製品を発注しても、
出来上がってくるのが予定納期(2〜3ヶ月後)のさらに2ヶ月遅れとなると
春夏物の新作お洋服が5ヶ月後に納品されてしまうことになります。
3〜4月に展示会を開催して受注を取った場合、納品されるのは8〜9月ということになってしまいます。
春夏物のお洋服が秋にようやく納品されるという状況です。

「最新作」のはずが
「季節遅れ」になってしまいます。

その上、
人員削減して小規模に縮小してやっていた工場に、
突然大量の注文が入るようになったけど、
このコロナで技能実習生は国に返しちゃったし、
ということで、今ほとんどの国内の縫製工場は、
日本人だけで回しているような状況のところが多いみたいです。
しかも。
急いで人員を増強したので、
縫いのスキルが全くない人も本番の製品の縫製に携わっているので、
縫製品質が著しく落ちているみたいです。

先に述べた通り、技能実習生に対しては労働基準法の範囲外になるので、
日本人を雇うよりも安いお給料で長時間の労働をさせることができます。
そのため、製品一枚を縫うためのコスト(人件費)をかなり低く抑えて見積もることができます。

でも
縫製スタッフが全て日本人だった場合、
労働基準法が立ちはだかりますので、
パート採用だとしても最低賃金というものが発生してそれ以下の賃金にすることができません。
その上長時間労働もさせられません。
しかも初心者でも雇い入れていますので、縫製技術は未熟で生産効率は非常に悪い状況になります。

その上労働基準法というのは強固なものなので、
縫製スタッフが「肩こりで頭痛がするので今日は有給でお休みします。」
と言ってらそれを受け入れるしかありません。

そうするとお仕事をこなしていないスタッフのためにお給料を払わなくちゃいけません。

技能実習生には
労基が適用されないので、
体調不良で休んだスタッフのお給料に対して「有給」なんていう制度はありませんので。

そうすると、
納期遅れ甚だしい上に縫製工賃は非常に高い、
ということは製品上代も非常に高い。
という状況が起きます。


そんなわけで。

今後はさらにお洋服の販売価格は爆上がりしてしまうのではないかな?
と思います。

それに伴って、
廃業や倒産を余儀なくされてしまうアパレルブランドも増えてきてしまうかもしれないな?
とも思います。


食べるものの値段も上がって、
生活必需品の値段も上がって、
お洋服の値段も上がって、
何でもかんでも値上げ値上げってなっちゃっていますので、
ますます消費は落ち込み、人々の生活は追い詰められそうだなあと思います。

でもね、
多分昔々はみんな何もかもがすごく高かったんじゃないかなと思います。

例えば江戸時代とか。

だからこそ、ものを大事に大事に、無駄にすることなく使い切った。

江戸時代には油は高級品だったけど、
夜の灯りを得るためには必需品だったから、
油を販売する人は柄杓の最後の一滴まで残さずお客さんに渡すために
ずーっと柄杓を傾け続ける必要があって、
その間暇だから世間話をして暇を潰していて、
「油売りは長い時間世間話に花を咲かせている」っていうので
今となっては仕事をサボっている人に対して
「油売ってるんじゃないよ!」と注意するための文言になってしまっていますね。

物価が上がると
人々は食べ物や着る物や、使うものを大事にするようになるので
結果的にはエコに繋がるのかもしれないぞ?
なんて思います。

江戸時代の人たちが一番大事にしていたものって
お布団だったみたいですね。
ものすごく高級品だったみたいです。

なので、
火事が意外と多かった江戸の町民は、
夜寝る時に、お布団の下に大きな大きな風呂敷を敷いて寝ていたのだそうです。
で
万が一火事が起きた時は
何はともあれ、
お布団だけは持って逃げたのだそうです。

お家を失っても
お布団さえあれば
誰かのおうちに身を寄せても
暖かく眠ることができますもんね。

物質が豊かになりすぎて
私たちは本当に大事な本質的な事柄を
忘れてしまいがちなのかもしれないなと思います。

ところで話は変わって。
古巣テキスタイルメーカーのハンガーの里親募集に対して、
とてもたくさんのエントリーをありがとうございました。

エントリーくださった全ての方に入金先についてのご案内メールをお送りしたのですが、
メールの不達が頻発している昨今、
ひょっとしたら届いていない方もいらっしゃるかもしれないなと思います。
もしメールが届いていない方はご連絡いただけますか?

また、ご入金くださったのにご入金確認メールが届いていない方もご連絡お願いいたします。

次の水曜日に出荷作業をするべく準備を進めておりますので
ちょっと時間が迫ってきました。
急かして申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。



また、ぶっ込みクイズにもたくさんのエントリーをありがとうございました。

答えは
矢野顕子さんのGREEN FIELSでした。

この曲は確か、私が中学1年生の頃にリリースされた
「オーエスオーエス」というアルバムに収録されていた曲です。

やっさんが抽選を行ってくれて
大阪府にお住まいのKさまが当選なさいました。
おめでとうございます。
当選者さまには直接メールでお知らせし、発送させていただきましたよ。

当時はまだ今ほどモノに溢れた世の中ではなかったのですが、
「心の隙間を物質で埋めようとする」という傾向は今も昔も変わらないのかもしれないなあと思います。

一つ違うのは、
当時は物質で心の隙間が埋まると信じて疑わなかった人が多かったのに対して
今は物質では心の隙間は埋まらないことに気付た人が
当時に比べたら格段に増えてきたところでしょうかね。

この歌を収録したアルバムがリリースされたのが1984年で
「心のスキマお埋めします」で有名な「笑ゥせぇるすまん」が放送されたのが1989年なので、
急激に物質的及び金銭的に豊かになる時代の過渡期に、もうすでに警鐘を鳴らしていた人が確かに存在していたということなんでしょうね。

それはきっと多分、すごいことなんじゃないかなあと思います。

明日6月22日(水)、ハンガーの一斉出荷をさせていただきます。
予備日として6月23日(木)は出荷をお休みさせていただきます。
ハンガーをご希望くださったけど、ご入金が確認できないお客様に関しては
出荷はできませんのでご注意くださいね。

また、ここ数日間ブログの更新ができていなかったので
私の体調が悪いのではないか?とご心配くださる声がちらほらと届いておりました。

ご心配をおかけしてしまってすみませんでした。
やることが多すぎて、ちゃんとブログに向き合う時間が取れずに
「途中まで書いたけど今日はここまで。」みたいな感じになってしまっていました。

同時進行でいろんなことをこなす必要がある気忙しい日々ですが、
実は意外と元気にやっています。(笑)

とりあえず、明日は出荷作業がんばります。
そして明日に備えて今日がその準備の最終日となりますので、
発送作業がつつがなく完了できるように、
抜かりなく手配できるように、こちらも頑張ります。

あ、お店のインスタグラムをご覧の方はご存知と思いますが、
次の新着用の生地の準備も始まっています。
今年の夏はとても暑いみたいなのと、
社会情勢がひょっとしたら今後ますます落ち込むかもしれないのと、
気分が落ち込みがちになる事が増えてしまいそうなあんまり良くない予感を
無意識的に感じているせいか、
Wildberryにしては珍しく、
気分が上がるような、明るくて可愛い感じの生地が多いような気がします。

こちらの準備も同時進行で行っていきますね。

また、
Wildberryの綿麻ワッフルの仕上がり予定日も近づいてきました。
6重ガーゼもそのあと仕上がる予定です。

新着の準備がそれに追いつくかどうかはちょっと不明で
ひょっとしたらワッフルの再入荷、6重ガーゼのご紹介いずれもバラバラになってしまうかもしれませんが、
お取り置きなども承りますので、どうかよろしくお願いします。

ちなみにワッフルのご紹介は
昼間と夜、2回に分けますね。

お仕事されていて夜じゃないと手があかない方と、
子育てされていて昼間じゃないと時間を確保できない方とがいらっしゃるので。

投稿者: wildberryshopblog

Wildberryという生地のネットショップの店主です。

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