莫大小の分率計算

テキスタイルメーカーの中身の、ちょっと難しい話をします。
チンプンカンプンかもしれないので、興味がない場合はスルーしてくださいね。

生地って糸から出来上がっています。

生地に対する理解を深めるためには糸に対する理解を深める必要があります。

糸を知れば生地をすることができると言っても良いぐらいだと私は思っています。

いわゆる莫大小(メリヤス)、ニット生地に関しては、そこに編み機のことも知る必要があります。

私がオーダーしたジャガード生地、
一般的なアパレルのデザイナーさんは柄の雰囲気を表現した図柄をテキスタイルメーカーに提出します。

「ここは何色で、ここはこの色で。」
と指示だけします。

テキスタイルメーカーは
お客さんの要望通りもしくは要望に近い生地を編める工場をチョイスして、
そこに柄のデータを作ってもらうよう依頼します。
お客さんから提出された図柄にできるだけ近づけて、しかも編む上で辻褄が合うように修正もしてくれます。(でないと編めないから)
柄データが出来上がってきたら
「全体の面積に対する各色の割合」が計算できます。これを分率計算と言います。

その割合に基づいて、糸量を計算します。
一般的な先染め糸は1本1kgです。

「糸割り」と言って1本(1kg)の糸を2本に分けることができます。
それ以上細かくは、一般的には割れません。

分率計算から、ニッターさんから
「一番少ない糸量の色は最低でも6本必要です。」
(ジャガードの編み機に、糸を6本立てる必要があると言うこと)
と今回の私のジャガードの場合、連絡があったそうです。

mあたりの単価を抑えるためにはそれぞれの色に必要な糸量の
最小公倍数の数量を計算する必要があります。

そうすると、経済ロットが結構大きくなってしまいます。


で、Wildberryが発注したジャガードニット、
分率計算上で出た糸量と、
実際に編んでみて実際に使った糸の割合がずれてしまうことはよくあることですが、
それが起きました。
なので、投入した糸量で、最初は◯反編めるという計算で走ってもらったのですが、
実際はそれよりも少ない反数で一部(一番たくさん使うグランドの色)の糸がなくなりそうな状況になってしまったみたいです。

莫大小と書いてメリヤスと読む。
計算通りいかないのはニット生地の最大の特徴です。

生地は糸で出来上がっているので、
使用する糸量が想定よりも多かったと言うことは、
m単価が想定よりも高くなってしまうと言うことを表します。

まあ、そうなるわな。

それをデメリットと捉えるかメリットと捉えるかは
受け取り手次第です。

計算よりも糸量が多かったと言うことは、
計算通りに上げるよりも、ふっくらとしたものが上がってくると言うことでもあります。

そう言うことを、私は生産側の立場にいたので理解しているから、
オリジナルの生地を発注する時、単価の見積もりに関しては一切言いません。

出来上がった時に「単価いくらになった?」と聞くだけです。
かかるものはかかるので。

そして作り手側だったときに「単価!単価!数十円でも上がったら絶対に許しませんよ!こっちは客で、えらいんだからね!」
とヒステリックに言うアパレルメーカーを山ほど見てきて、ほとほと嫌気がさしているので。

見本反と本番(量産)の時の洗濯縮率が少しだけ違ってしまって、
それによってコスト計算が少しだけマイナスになってしまった時に
「うちの利益率は絶対に守ります。赤字が出たとしても御社がかぶってください。
うちみたいな大手とやれるなんて光栄なんだから、それぐらい手土産(献上品)代わりで良いんじゃないですか?これからの取引でその赤は挽回すればいい。」
と言ってきたまさに大手のアパレルメーカーがありました。
子供服のファストファッションブランドです。

テキスタイルメーカーの利益なんて1mあたり数十円程度だったんじゃないかなあ?
(一般的なテキスタイルの利益はもともと少ないですが、それよりもアホみたいに低い利率です)
そんな中走っているのに、縮率が見本反よりも悪かった(よく縮んだ)おかげでコストよりも売り単価が低くなってしまって、その結果かなり大きな赤字が出てしまいました。
数百万円単位だったように記憶しています。

「我々は経済状態のヒエラルキーの最下層にアプローチしていこうと思っています。
なぜなら、一番人数が多いから。でも我が社の利益率は下げません。我々は勝ち組にのし上がるんです」
と、打ち合わせの時に堂々と言っていました。
(夢がない・・・。こう言うのを食い物にするって言うんだろうなあ・・・。こええ・・・。)
と内心思いましたが、澄ました顔で笑顔で話を聞いていました。

もちろんそうじゃない、ものづくりに真摯で、多少の原価の増減に関して寛容に了承してくれるブランドさんもありましたが。

気分が滅入ってしまうので、話題を変えましょう。
自宅にワークステーションを作ろうと言うことで
押し入れの上段を空っぽにしてから、
天板だけが生木の状態でささくれ立っていましたので
天板を滑らかにして根太(って言うのかな?それとも大引き?)と同じ色にしてみました。
乾いたらこんな感じ。
賃貸物件ですが、違和感がないので、退去の時に押し入れの中をチェックされても
「あなたここ塗りましたね?新しいベニア板に交換してください!」とは言われないんじゃないかなあ?と思います。(笑)
何しろ、押し入れの中も別の入居者さんが塗ってくれているし、
キッチンの天袋の中身も、これまた別の入居者さんが塗ってくれているので。(笑)

押し入れの中は油性塗料、キッチンの天袋の内側は水性塗料で塗ってあるので
別々の人が塗ったんだなと言うことが想像できます。
塗り方も全然違うしね。(笑)

古い物件って、そう言うところ、ゆるくて良いですよね。

必要最低限の書類をここに設置して、
リアルタイムに使用している資料だけを持ち歩くようにしたいと思っていますよ。

この天板にミシンを置いたら、サンプル縫製も自分の普段着の縫製も気が向いた時にいつでもできますね。

できればビジネス用の複合機も設置したいと思っています。
自宅からもファックスが送れたりプリントアウトができたら
わざわざいちいち事務所に行って出力したり送信したりする手間が省けるんです。

できるかなあ?

やってみないとわからないので、やりながらがら変えていきたいと思っていますよ。

今の事務所はものすごく狭いので、
ものすごく場所をとっている大きいデスクを撤去できたら
生地の在庫をもっとたくさん確保できるんです。

そのためにも足りない頭を駆使して色々シミュレーションして行こうと思いますよ。
件のWildberryジャガード
来週ぐらいにはカット見本が届くみたいです。
カット見本が届いたら、反物が出荷されるのも時間の問題です。
やばいぞ?
かわいい生地をまたさらに発注してしまったので、
置く場所がないぞ?
本当にやばいぞ?(笑)

親戚のご不幸があって今週いっぱいお休みな社長が
来週はお仕事に復帰するので、今後のもっとややこしくて詳しいことは
打ち合わせして行こうと思っていますよ。

できるだけ糸を無駄にしないで済むように、
おいおい再生産していきたいと思っていますよ。

投稿者: wildberryshopblog

Wildberryという生地のネットショップの店主です。

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